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【有給取れない問題】大規模病院看護師が毎月有給消化◎実体験と取得方法

あなたは有給休暇、取れていますか?

働き方改革や有給休暇取得義務化など世間では言われてますが、看護師あるあると言っても過言ではない【有給取れない問題】

自分に必要な休みを確保することができると、仕事へのモチベーションにもつながります。

有給休暇は労働者の権利です。

休む権利をを諦め続ければ、あなたのこの先の未来も、馬車馬のように働き続けることになります。

人生の中で労働者として過ごす期間はとても長いです。

心身ともに健康に働き続けるためにも、自分の時間を確保してメリハリ良く過ごすことが大切だと思いませんか?

正しくもない師長の言い分や、周りからの目を気にして有給休暇取得を諦めるのは、もう終わりにしましょう!

こんな人にオススメ
  • みんな取れてないから、仕方ないでしょ。
  • そもそも取れてる人ってどれくらいいるの?
  • 有給取ったときの、周りからの目が気になる。
  • 取れる方法があるなら教えてくれー!!

有給休暇を取得するためには、段階を踏んで行動する必要があります。

わたし自身も、さまざまな師長に出会いましたが、その中でも一貫して月1〜2日ほどコンスタントに有給を取得し続けてきました。

話のできない師長や、後輩のシフトをみて嫌味を言う先輩にも負けず、円満に(笑)有給取得を可能にした作戦をご紹介します。

ただでさえ仕事中のストレスが尽きない看護師業、せめて休みくらいは十分に確保して、自分を労わりましょう!!

目次

実際どうなの?看護師の有給休暇取得率

日本看護協会の最新調査(2022年病院看護・助産実態調査)によると、病院に勤務する看護師の有休取得率は平均65.0%でした。

※有休取得率=総取得日数÷付与日数の総計(前年度からの繰越分は除く)×100

内訳を細かく見てみると、「 取得率50~60%未満 」というケースが最も多く17.4%。

「 取得率90%以上 」は、全体の1割ほどを占めていました。

この結果を見て、みなさんはどう思いますか?

世の中的にも働き方が見直されているこの頃ですが、「まだまだ有給取れてないんだなあ」というのがわたしの感想です。

そして、平均65%に騙されてしまいそうですが、取得率50%未満に値する人たちが2割以上もいるんですよ!

90%以上取得できている人を、与えられる有給を最大限使うことができている人と仮定すると、その人たちの倍近くの人が十分に消化できずにいるというのが実態です。

この調査は全国様々な規模の病院からの回答を集計しているので、「働く場所によって有給取得率の差が大きい」ということが、想定できますね。

やっぱり厳しいよね、、諦めるしかないか、、

弱気になってはいけません。

この記事を読んだみなさんは、正しい知識を習得して、ためらうことなく権利を主張して。有給取得への行動を取れるようになりましょう!!

病院規模が大きいほど有給取得率は低い!

先ほどのデータでもわかるように、有給休暇を取得できている人とそうでない人の差があるのは一目瞭然。

2020年の日本看護協会の調査データによると、規模の大きい病院ほど、有給取得が難しい傾向にあることがわかりました。

総合病院や大学病院は、働く人の出入りが激しく、常に人手不足。

常に経験の浅い新人が一定数いるので、働く人数だけでなく、働く人の質を維持することにも苦渋している状況です。

それに比較し、小〜中規模病院やクリニック、老人ホームなどは、働く人の出入りは少なく、経験年数を重ねた人員も多い。

働く人の数や質は安定している傾向にあります。

人手不足の問題をクリアしやすいのは、規模の小さな職場かもしれません。

とはいえ、取得率の差はほんのわずか。

病院の規模よりも、どこで働くかが有給取得を可能にする大きな要因になりそうです。

ぶっちゃけよく分からん…!有給休暇のキホンを簡単におさえよう!

ゆき

有給取れねー。まじしんど。

文句は言ってるけど、

「有給休暇制度、ぶっちゃけよく分かっていないんだけど。

っていう人、いませんか?

わたしもそのひとりでした。

ルールを知らずして、話のわからない師長や上層部に有給休暇を申請しても、成果がでないということは容易に想像できますね。

有給休暇は労働基準法で定められる、労働者の権利です。

長ったらしい文字が並び、なんだか難しく感じてしまうのは、きっとわたしだけではないでしょう。

知っておくべき有給休暇の基本知識
  1. 雇い入れ日から6か月継続勤務、かつ出勤率80%以上を維持すると、原則10日の年次有給休暇が支給
  2. 勤続年数に応じて、支給される年次有給休暇は増えていく
  3. 支給日数は、勤務する企業や組織によって異なる(原則法定の最低限度10日を下回らないように設定)
  4. 前年度に消化できなかった年次有給休暇は、翌年度に繰り越される
  5. 支給された年次有給休暇のうち年に5日は、使用者が時季を指定して取得させることが義務付けられている

つまり、

いつか取ろうはダメ!!ゼッタイ5日は取る!!取れる!!

ということと。

これさえわかっておけば、とりあえずの基本は大丈夫!!

正しい知識を備えることで、当たり前のように有給を取らせてくれない師長や病院に、権利を主張でる準備が整いました!!

「労働基準法とか知らんし。」

基本を学ぶ機会もなく、なんとなく億劫に感じている人にも知って頂きたくこの内容をお伝えしています。

支給されるタイミングや、日数などは、もっと細かなルールがあります。

こちらではあくまで基本の部分を、わかりやすく簡単にまとめているので、ご自身の待遇に疑問を感じている場合には、しっかりと確認してくださいね。

詳細の知識を参照したい場合は、こちら(厚生労働省による制度説明)を参考にしてみてください。

有給休暇の取得は労働者の権利!コンスタントに取得するための作戦

わたしは600床規模の急性期病院に勤務していますが、月1〜2日の有給休暇をコンスタントに取得しています。

幸い、わたしの勤務する病院は、有給取っていこう!の風潮が出はじめてきたので、取りやすさのハードルは下がっています。

ですが、師長によっては、理不尽な返答をされて受け入れてくれず、取得することが難しかった時期もありました。

そんなポンコツ師長の元で働いていた時期も、有給休暇をコンスタントに取得し続ける方法。

実際に実行した作戦をご紹介しますね。

当たり前ですけど作戦

まずは師長に正しい知識を持って、取得希望を伝えることからがスタート。

ここで重要なポイントは、

【毅然とした態度で伝える】

ということ。

「すみません…。やっぱ、無理ですよね?」

の態度でのぞむと、

「何言っちゃってんの、無理ですねw」

の返事を言わせてるようなものです。

労働者としての権利を与えないことを、
「仕方がない、これまでもそうだったから」

で片付けてしまう、時代遅れな上司が多いのが看護師の世界。

有給休暇取得は、働くわたしたちが持つ権利です!

まずは毅然とした態度で申し出をしてください。

そして、理不尽な言葉を並べて断られたときには、

「有給休暇を取得することは権利です。」

「どんな理由であれ、働くわたしたちに有給を取得させることが管理者の義務ですよ。」

「代わりに、人が足りないときには働きます。」

「師長も休めてないですよね? 師長も同じ働く身ですから、一緒に有給取得していきましょ!」

喧嘩を持ちかける態度ではなく、冷静に話してみてください。

過去にわたしが出会った師長は、この発言にハッと気付かされたような表情に。

その後、一方的に話を聞き入れないという態度はなくなりましたよ。

師長に意見することは勇気のいることですが、伝え方に気をつければ、嫌な思いをさせることなく正論を伝えることができます。

職場全体みんなで有給使おう作戦

自分が有給を取ったら、他のメンバーにしわ寄せがくる…。

先輩になに思われるんだろう。

メンバーへの遠慮や先輩からの目を気にして、有給取得申請ができない人も多いはず。

周りを気にして有給休暇を取らないでいると、あなたの職場はこの先も、有給休暇が取れない風潮が残り続けます。

みんな我慢しているんです。

あなたと同じく有給を取りたいのです!

みんな我慢しているのに、自分ひとりだけ取ろうとするから後ろ指刺されるような状況になるのです。

【みんなで取ろう!協力し合おう!】

その雰囲気になれば大丈夫。

自分が有給休暇を取っている間に働いてくれてるスタッフも、次はあなたが働く間に休みを取れる。

誰かの有給休暇取得のために連勤となってしまったとしても、

「今頑張れば次は自分が休める。」

そう思ったら、わたしは嫌な気持ちひとつせずに頑張れました!

職場全体で有給取得をする雰囲気作りをすることで、師長にもプレッシャーを与えられて、相乗効果です!

ゆき

このやりとりがきっかけで、
嫌味な先輩とも意気投合しちゃたりして…!?

労働組合を味方につけろ

あなたの職場に労働組合はありますか?

職場によってある、ないが分かれますが、もしあなたの職場に労働組合があるならば、それはあなたの背中を後押ししてくれる強い味方になるはず。

労働組合とは労働環境の向上などを目的にした組織です。

労働組合が会社に対して交渉する、労働者がすべき適切な対応等のアドバイスが受けられる可能性があります。

有給が取れない、いわば悪い労働環境に、何らかのアクションを起こしてくれることが期待できますね。

自分の働く職場に労働組合がある場合には、相談してみましょう。

だめゼッタイ!有給休暇を捨てずに退職しよう!!実体験と取得のための最終手段

退職前に残っている有給を消化することを、諦めていませんか?

有給休暇の取得は労働者の権利。原則、企業側はそれを拒めない。

これは退職前も例外ではありません。

他のスタッフに迷惑がかかる
人がいないから無理
今まで消化して辞めた人なんていない

こんなことを言われて、諦めていませんか?

「退職前に有給を使えないのは仕方ない。それが当たり前。」

看護のダメな風潮ですね。

直属の上司(師長)に申し出ても解決が難しい場合には、段階を踏むことで有給消化を目指せます

そして、有給消化のために工夫できるポイントもあるので、参考にしてみてください。

退職時に有給を消化するためのステップ

STEP
師長に相談

お話にならないことは容易に想像できますが、まずは直属の上司に申し出るのが社会のルール。

却下されるつもりでのぞむと、ダメージも少ないです。

師長の耳に話を通しておかなければ、次のステップには進めません。

先述した、【コンスタントに取得する作戦】を参考に、まずは伝えることが重要です。

STEP
看護部に相談

想像通り、師長に断られる、聞き入れてもらえない結果となったら、次は組織のトップに相談へ行きましょう。

ですが、残念ながら看護部にもあまり期待は持てません。

師長を師長にしたのも、その師長たちを管理しているのも看護部。

結局は同じような考えや風潮で、十分な対応をしてくれないことの方が多いです。

ここまでステップを踏んでも対応してくれないとなれば、外部に相談して、解決までの道のりに拍車をかけていきます。

STEP
労働組合に相談

労働組合は、労働環境の向上などを目的にした組織になります。

何らかのアクションが期待できますので、あなたの職場に労働組合がある場合には相談しましょう。

STEP
労働基準監督署もしくは総合労働相談コーナーに相談

労働組合でもダメ、もしくは労働組合が存在しない場合には、労働基準監督署もしくは総合労働相談コーナーに相談。

これらは労働問題に関する相談、監督、指導を行う機関です。

勤務先の労働基準法違反の行為を通報すると、労働基準監督署が企業に指導勧告を行ったり、立ち入り調査を行ったりする可能性があります。

ステップ4は最終手段です。

職場からするととてもバツの悪い状況になるので、労働基準監督署もしくは総合労働相談コーナーへ相談する前に、師長や組織に匂わせてもいいと思います。

匂わせるだけで、「これはまずい!」と手のひらを返すように、対応が変わる可能性も多いにあります。

いくつものステップを踏まずに話が進むことを期待したいのですが、上手くいかないことの方が多いと思っておくことで、心理的ダメージは最小限に抑えられます。

ステップを踏んで権利を主張することは、何も間違ったことではありません。

退職を決めたらすぐに有休消化希望を申し出る

常に人不足の看護師業界。

【有給を取らせてあげたいと思っていても、突然のことでは人手が足らず現実的に消化させてあげられない。】

という問題が根源にあり、有給休暇の消化ができていない場合も大いにあります。

退職を決めたらすぐさま、退職希望、そして有給消化希望の旨を同時に伝えましょう

退職前にまとめて消化することが困難である場合、退職まで分散して消化するなどの対応が期待できます。

なににせよ、突然の申し出を受け入れてもらうのはハードルが高いです。

有給休暇の消化希望はすぐに!申し出ましょう!

退職時期を工夫する

1年の中でも、年度始めや夏休み期間など、休みを取りにくい時期ってありますよね。

年度始まりは新人や中途採用者など、フォローが必要な人員が増えて人手が欲しい時期。

夏休み期間は働く全ての人たちが休み希望を出すため、自分の有給消化を主張しずらいタイミングとなります。

計画的な退職なのであれば、人手不足が加速することが予測される時期を避けて退職をすることで、有給消化への難易度は下がります。

他のスタッフの反応が気になるときは

退職前に有給が消化できている職場は多くないはず。

前例がなかったりする場合には特に、

「何思われるんだろ…。」

「退職まで居ずらいな…。」

そんな不安や悩みから、有給消化を諦める人も少なくないと思います。

「取れなくても仕方ない。だってみんな取れてないし」

「自分だけ消化したいなんて言えないよ…。」

そんな風潮の職場は、誰も有給消化の希望を主張することができず、この先も有給の取れない過酷な職場のまま。

もしあなたが退職前の有給消化を初めて主張する人なのであれば、むしろ同僚から感謝されるべき存在となります。

取れなくても仕方ないというしがらみから解き放たれ、労働者としての権利を主張してくれた、英雄!!先駆者になるのです!!

「前例がないという断り文句は打破できるよ!」

「みんなも、もし辞める時には同じように主張して有給消化してね!こうすれば消化できたから!」

そう周囲のスタッフに伝えてください。

「そっか。今までが間違っていたのか。」

「自分もこうすれば休みが取れるのか。」

わたしは同僚のおかげで、間違っていたことに気付くことができました。

【リアル】同僚が全ての有給を消化して退職した方法

わたしの働く職場も、日頃の有給はともかく、退職前の消化はほぼ前例がない状態でした。

退職した同僚は経験年数5年、うちの職場ではまだまだ若手です。

4ヶ月後の転職に伴う退職を、決定と同時に上司に申し出。同時に有給消化希望を伝えたそうです。

予想通り直属の上司(師長)では話にならず、組織のトップである看護部に相談。

それでも解決しなかったため、労働組合に相談したところ、看護部に連絡が入り、最終的には退職までに全ての有給を消化することができました。

もちろん、残された同僚としては、

「人足りないわー」

「その時期はさらに休み取りづらそう」

なんて声も出たのは事実です。

ですが、有休消化に至るまでの経緯や労力を同僚に打ち明けたことで、同僚達の反応は変わります。

普段から有給を自由に取れなかったり、当たり前の権利を当たり前として受け入れてくれない上司や組織には、みなが同じように不満を感じていたから。

この一件をきっかけに、スタッフが一致団結。

「お互い譲り合いながら有給消化していこう!」

という雰囲気に変わったのです。

退職する同僚は若手でしたが、お姉様方からいじめられることも、冷たい態度を取られることなく、笑顔で退職していきましたよ。

だからあなたも大丈夫。

周囲からの反応を恐れて行動しないのは、勿体ないです。

退職前に有給を消化して、次のステップに進みましょう!!

【まとめ】手っ取り早く有給を取りたければ転職も検討!

有給が取れないことを、仕方がないと諦めるのは間違いです。

正しい知識をもって労働者としての権利を主張することが、有給休暇を取るための第一歩。

知っておくべき有給休暇の基本知識
  1. 雇い入れ日から6か月継続勤務、かつ出勤率80%以上を維持すると、原則10日の年次有給休暇が支給
  2. 勤続年数に応じて、支給される年次有給休暇は増えていく
  3. 支給日数は、勤務する企業や組織によって異なる(原則法定の最低限度10日を下回らないように設定)
  4. 前年度に消化できなかった年次有給休暇は、翌年度に繰り越される
  5. 支給された年次有給休暇のうち年に5日は、使用者が時季を指定して取得させることが義務付けられている

コンスタントに消化していくための3つの作戦は、

  • 当たり前ですけど作戦
  • 職場全体みんなで有給使おう作戦
  • 労働組合を味方につけろ

日頃から有給が取れない職場は、退職時の有給消化はさらにハードルが高くなります。

まずは自分の持っている権利を無駄にすることなく、少しずつ取れるように立ち向かいましょう!!

退職時に有給消化をするための4つのポイントは、

  • 退職時に有給を消化するためにはステップを踏む必要がある
  • 退職を決めたらすぐに、有休消化希望を申し出る
  • 退職時期を工夫する
  • スタッフの反応を気にする必要はない!

最後に、わたしの同僚が退職前に全ての有給消化をした方法ごを紹介しました。

知識をもとに適切な対応を取れば、労働者の権利を確保することができます。

周囲の反応に悩む必要もありません。

なぜなら、同僚もみんな有給を取れるようになりたいと思っているから!

あなたが取ることができれば、他のスタッフが取れるようになることに繋がるので、きっと受け入れてくれますよ!

そしてここまで当たり前の権利を主張する大切さを伝えてきましたが、

「もうそんなことに労力すらかけたくない。」

そんな人もいるでしょう。

手っ取り早いのは、すでに有給休暇を取ることが習慣化されている職場に転職をすること。

転職サイトを介して情報収集をすれば、

実際の有給休暇取得率が公表されている求人を見ることができたり、転職した人のリアルな声を聞くことができます。

休みの確保に悩まされずに働ける場所を見つけるということも、ストレスなく自分の時間を持ちながら働き続けられる方法のひとつです。

みなさんが1日でも多く有給休暇を取得して、無理なく働けることにつながることを願っています。

(参考)
2020年 病院看護実態調査(日本看護協会)
2022年 病院看護・助産実態調査(日本看護協会)

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